ショートコラム「馬にまとわりつく虻」Vol.12

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『まがりますから』

『世界は曲がり角であり、日本も曲がり角である。
それは希望につながると共に危険にもつながっている。いづれにしても、各国はもちろん日本もそれぞれのヴィジョンをもってそれの角をまがっているのであり、まがるしかないのである。だから、注意せよ、そのヴィジョンには科学的な根拠がないのも、ずいぶん多いことを。もう一つ注意せよ、こういう曲がり角においては、そしてとくに日本のように不用心な運転手のバスの場合には、老人や子供は危ない。バスが右にまがるときは、つり皮のない人びとは左に倒れる』(大内兵衛、『同時代を見る眼』安江良介著から)
この文章は1960年、雑誌『世界』によせられた大内兵衛論文の中の一節だ。
不用心な運転手のバスの場合には・・・つり皮の人々は左に倒れる・・・
この文章が書かれた当時から66年、今の日本というバスの運転手は、断崖絶壁を下る急カーブを全速力で曲がろうとしている。弱者が左に倒れるどころか、バス自体が横転するか、ガードレールを突き破って谷底に転落しそうになっている・・・

 

第13回もお楽しみに!

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