特集第14弾です!
月1で、各支部や分会、団体、学校などにスポットを当てて紹介しますのでお楽しみに!
在日同胞の生活と権利を守る頼もしい専門家集団、それが「人権協会」!
在日本朝鮮人人権協会は、在日朝鮮人の生活と権利を守る専門家集団が必要であるとの要求性から1994年に結成され、その地方本部として2004年に大阪人権協会が発足しました。 現在、人権協会には全国約450名の会員が所属し、その中に70名を超える弁護士、その他公認会計士、税理士、司法書士、社労士、行政書士や研究者など、有資格者たちや有識者たちを網羅する専門家集団として、同胞の生活権利を守るための活動を展開してきました。
◆同胞専門家たちのネットワーク構築のための活動
大阪人権協会では、年に1回、国家試験合格者祝賀会を開催し、同胞専門家たちが交流を深めネットワークを構築する場をつくるとともに、相談対応能力を向上させるための専門的な知識や経験を共有する定例学習会はもちろん、同胞向けのセミナーも随時開催し、各機関、団体主催の生活セミナー等に講師を派遣してきました。
さらに、オンライン無料法律相談を常時開設し、遠方でも仕事の合間に同胞たちが気兼ねなく専門家に相談することができるよう相談窓口を整備しており、相続手続きや年金手続き、生活保護申請から交通事故、職場での差別事件など様々な内容の相談に専門家会員たちの力で迅速に対応し、解決してきました。 実際に、ある同胞からは「大阪にこんな団体があることを知らなかった、とてもありがたい」という感謝の声をいただくなど、着実に人権協会が認識されるようになってきました。
△大阪・兵庫・京都 人権協会 関西会員交流会

△年に1回の国家試験合格者祝賀会

△定例学習会や各団体が主催するセミナーへの講師派遣


△オンライン無料法律相談を開設し、常に同胞たちの相談に対応できるサポート体制を構築



◆ウリハッキョを支援する活動も積極的に展開!
さらに、ウリハッキョを支援するための活動にも力を入れてきました。朝鮮学校生徒たちの法教育・人権教育や裁判所見学、教員向けのセミナーや相談対応など、特色ある活動で学校運営に貢献してきました。
△ウリハッキョの学生たちへの法教育

△学生たちの裁判所訪問に同胞弁護士が同行し解説

◆在日同胞の権利擁護のための運動における人権協会の活躍
人権協会が担うべき重要な役割として、権利運動があげられます。
「在日朝鮮人の歴史は権利闘争の歴史である」、という言葉があるように、解放後から現在まで一貫する在日朝鮮人に対する差別と弾圧の中で、在日朝鮮人の生活と権利は自分たち自身で勝ち取ってきました。 しかし、とりわけ2000年代に入り安倍政権が成立して以降、日本政府による対朝鮮敵対視政策と制裁政治の中で、在日同胞の生活と権利はこれまでなく脅かされてきました。最近では、「日本人ファースト」といった言葉が席巻し、差別・排外主義的な主張を隠しもしない政党・議員が勢力を拡大しているように、在日朝鮮人のみならず外国人全体に対する官民一体となった差別や排斥の動きが深刻化しています。
△2023年 MBSラジオでの差別発言
上記のような状況のもと、テレビやラジオなどマスメディアにおいても差別・排外主義的な報道で数字を稼ぐような風潮があふれかえる中、2023年に大阪でひとつの事件が起こりました。
MBSラジオの朝の放送でアナウンサーとコメンテイターの「経済評論家」が、朝鮮半島情勢について話をする中で、朝鮮民主主義人民共和国のミサイル実験に関して言及し、その流れで「共和国の資金源である総聯をしめあげろ」、「朝鮮学校はスパイ養成学校」、などと到底容認できない発言を繰り返し、そのまま放送されたのです。

△MBSラジオへの抗議活動
この放送に対して、「公共の電波を預かるラジオ放送において、とりわけ朝鮮学校を標的にして攻撃を煽る危険な内容である」との認識を共有しました。今こうした発言を放置することは、朝鮮学校や子どもたちへの新たな攻撃につながる可能性があると意見を一致させ、大阪人権協会として抗議運動を展開することを決めました。そして、この抗議運動は単純な抗議で終わらせず、明確にMBSラジオ社に謝罪と再発防止措置を約束させることを目標に定めました。
△法的論点をまとめた「質問状」をMBSラジオ社に提出

△新聞やネットメディアでも連日大きく報道
日頃連携をもつ日本の報道記者たちの尽力もあり、新聞やネットメディアでも連日大きく取り上げられました。



△オモニ会のオモニたちによる抗議活動

△一連の抗議活動の結果勝ち取った大きな成果
一連の抗議行動が実り、発言者は番組を降板し、この問題についてMBSラジオ社の社長が謝罪しました。あわせて、同社の社員が実際に朝鮮学校を訪問し、授業を見学するなどして理解を深める機会が設けられました。また、再発防止策として新たに「コンプライアンス憲章」を定め、放送内容を事前・事後にチェックする社内機関を設ける等の対策を講じるに至りました。さらに、社長まで参加する全社員研修が実施され、同研修では大阪人権協会の弁護士が登壇して在日朝鮮人の歴史と差別について講義するなど、大きな成果を勝ち取りました。





今回の放送でもっとも問題視した「朝鮮学校はスパイ養成学校」という暴言は、かつて京都朝鮮初級学校に対して、子どもたちが校内にいるにもかかわらず在特会などの右翼反動たちが浴びせた言葉です。京都の同胞たちが様々な葛藤を乗り越えて法廷闘争にのぞみ、それらの言葉や行動が違法で人種差別であることを認めさせる画期的な勝訴判決を勝ち取った京都朝鮮学校襲撃事件裁判も、私たちの抗議運動の大きな力となりました。
◆まだまだ根強く残る民族教育に対する差別と弾圧に対抗して
私たち在日朝鮮人の民族的な生命線である民族教育に対する差別と弾圧は日ごと深刻化し、無償化制度からの朝鮮学校排除、さらに大阪においては補助金支給の完全停止という状況が現在も続いています。高校無償化のみならず、幼保無償化においても朝鮮幼稚園は排除されたままです。 この間、大阪人権協会では、高校・幼保無償化からの排除など朝鮮学校に対する差別の問題へ積極的に取り組んできました。無償化裁判大阪地裁勝訴8周年記念集会で結成された「文科省大阪要請団」には、協会弁護士とともに参加して文科省への要請行動を実施し、あわせて国会議員との面談も実現しました。さらに、これまで連携のある議員のみならず、維新の会の議員や報道記者たちとも積極的に懇親会をもつなど、多角的に対外活動を展開しました。


幼保無償化制度の対象外となった施設を利用する保護者向けに新設された支援制度である「多様な集団活動事業の利用支援事業(新たな支援策)」は、国・都道府県・市町村の共同事業ですが、対象保護者が住む自治体が当該制度を実施する「手上げ」をすることで実施されるため、「手上げ」をしていない自治体に住む保護者は利用することができません。大阪においては、すでに大阪市や八尾市、東大阪市など同胞たちが多く住む自治体は実施をしているため、多くの朝鮮幼稚園保護者が利用できる制度になっていますが、2025年段階では朝鮮幼稚園保護者が住む豊中市、吹田市、箕面市、高槻市、守口市、羽曳野市が実施していない状況でした。
そこで、大阪人権協会が中心になり、各自治体への要請運動を展開しました。要請には、地域や学校の代表、日本人支援者などが参加し、市議会の議員と連携して自治体担当者と面談を重ねました。
会議室すら提供しない自治体もあれば、面談を通して議員が問題の重さを痛感し、市議会の議題としてとりあげるなど、少しずつ状況を動かしていきました。未実施の自治体すべてに、議員たちと連携して当事者・支援者による要請行動を繰り返した結果、2026年度から箕面市において「新たな支援策」に関する予算が承認され、制度を実施させる成果を勝ち取りました。
△地方自治体への要請活動




かつて、朝鮮学校生徒にJR定期券の学生割引が適用されていなかったことに対して声をあげ、適用を実現させたのは、ほかならぬ朝鮮学校生徒の保護者たちでした。ほかにも、東京町田市において教育委員会が朝鮮学校児童に防犯ブザーを配布しないことを決定した事件や、コロナ禍においてさいたま市が備蓄マスクを朝鮮学校児童にのみ配布しなかった埼玉マスク問題など、思い出しても怒りが湧き上がる出来事がたくさんありました。しかし、そうした不条理が起こるたびに、当事者たちは怒りをもって声をあげ、差別の撤回を勝ち取ってきました。マスクの1枚、防犯ブザーの1つがほしくて声をあげてきたのではありません。ウリハッキョの学生たちの生命は無視してもかまわないという差別的風潮をつくることを絶対に許さず、自分たちの尊厳を守るために声をあげてきたのです。




結びに
今、私たちが小さな勝利を積み重ねていくことが、必ず次の大きな勝利のための種まきになると確信しています。大阪人権協会は、これからも在日同胞の生活と権利を守るため、会員たちと力をあわせて活動していきます!
次回の特集も乞うご期待!
トンポ通信で紹介してほしいという活動があれば、ドンドンお知らせください!
わいの人権も守ってほしいぜ!


